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電子書籍のサービスがいろいろ登場し、専用端末やスマートフォン(スマホ)、タブレット(多機能携帯端末)などで手軽に読書ができるようになった。手に入る電子書籍の種類は紙の書籍に比べればまだ少ないものの、かなり豊富になっている。電子書籍を楽しむための基礎知識を知っておこう。

電子書籍は文字や図など書籍の内容を電子機器の画面に表示する仕組みだ。電子書籍の販売サービスが続々と登場し、話題になっている。

電子書籍が読める電子機器はスマホ、「iPad」などのタブレット、パソコンなど各種ある。最近、種類が増えて注目されているのが、書籍サイズの専用端末だ。「電子書籍端末」や「電子書籍リーダー」「電子ブックリーダー」などと呼ばれている。

多くの専用端末の画面表示には「電子ペーパー」という技術が利用されていて、あたかも紙に印刷した文字のように読める。テレビやパソコンの画面のような発光がないので、まぶしくなく、目にも優しい。

専用端末の扱い方は書籍に似ている。重さも200グラム以下が多く、普通の本1冊くらいの軽さだ。外形も普通の本のサイズ。表示部分は6インチと文庫本のページ面くらい。

縦書き表示も見やすい。文字を大きくするよう指定できるため、細かい文字が苦手な高齢者にも向いている。

紙の書籍と違うのは、電子機器なので電気が必要なこと。しかし一度充電すれば10日以上もつので、あまり不便はない。

また100冊以上の電子書籍が1つの装置に納まるので持ち運びしやすい。本棚に場所を取らないのもメリットだ。重たい辞書なども電子書籍なら手軽に扱える。

電子書籍は書店に行かなくても購入できる。書籍の内容は有料で、価格は紙の書籍と同じか、やや安いくらいだ。たいていの専用端末にはスマホのような通信機能がついていて、購入すると、サービス会社から電子書籍が送られてくる。通信費用はサービス会社が負担することが多い。

支払いには通常、サービス会社に登録したクレジットカードを使う。そのため、カード情報を最初に設定する必要がある。加えて電子メールアドレスの登録も必要になることが多い。

サービス会社の選択は難しい。電子書籍は書籍を買うというより、建前上、書籍の内容を「読む権利」を買うことになる。この権利を別のサービス会社に移す仕組みはまだできていないので、一度決めたサービスは継続して使うのが原則だ。将来にわたって信頼できそうなサービス会社を選ぶことが重要になる。

サービス会社によって、読める電子書籍の数や種類に差がある。ただ大手出版社の電子書籍であれば、次第に差はなくなってきている。

サービス会社を決めたら、1つの電子書籍を読む権利を複数の装置で使うことができる。専用端末以外に、スマホやパソコンの専用アプリ(応用ソフト)が利用できる。同じ本を装置の数だけ持っている感じだ。

各種の装置は横断して使える。1冊の電子書籍は「どこまで読んだか」というしおりの機能が通信で自動調整される。自宅では専用端末で読み、通勤途中にスマホのアプリでその続きを読むこともできる。

電子書籍の利用はスマホやタブレットの専用アプリから始めてもよい。サービス会社によっては無料でアプリを配布している。アプリのインストール後、サービス会社に電子メールやパスワードなどを登録すると、電子書籍を購入できるようになる。購入済みの電子書籍のリストから読みたい書籍を選択すると、読書用の表示になる。

無料といえば、夏目漱石や太宰治の名作などは著作権が切れているので、サービス会社から「ゼロ円」で購入できることも多い。専用端末でもアプリでも、無料で読める本はたくさんある。